大会が近づくと、「前日の夕食は何がいい?」「当日の朝は何を食べさせればいい?」と迷う保護者は少なくありません。少年野球のコーチをしている私も、試合前になると同じような質問を受けます。
直前に特別なことをするより、疲れを残さず、必要なエネルギーを確保しておくことが基本です。私は医師や管理栄養士ではないため、スポーツ安全協会やJFAなどの情報を確認してまとめます。
大会前日は「疲れを残さない・エネルギーを蓄える」が基本
前日は休養と睡眠の予定を整える
大会前日は、普段の練習や指導者の方針を基準に過ごします。完全休養がすべての競技に合うとは限らないため、試合前だけ急に過ごし方を変える必要はありません。
前夜は夜更かしを避け、普段に近い時間に寝るようにします。いつもと違う生活リズムに変えるより、翌日に疲れを持ち越さない過ごし方を意識しましょう。
前日の食事は炭水化物を中心にする
夕食は、ご飯、パン、うどんなどの主食を意識します。JFAでは、炭水化物を多く含む主食や果物を取り、試合に向けてエネルギーを蓄えるよう案内しています。
前日の夕食を特別なメニューへ変える必要はありません。たとえば、ご飯を主食にして、食べ慣れたおかずや汁物を合わせます。普段の献立を土台にすると準備しやすくなります。
試合当日は開始時間から逆算して調整する
食事は試合3~4時間前を一つの目安にする
スポーツ安全協会では、試合3~4時間前を食事の目安の一つとしています。たとえば9時開始なら、5~6時ごろに朝食を取るイメージです。
朝食は、ご飯やパンなどの主食を中心に、卵や豆腐など普段から食べているものを合わせます。水分も取り、本人が無理なく食べられる量にします。
3~4時間前はあくまで目安です。食べられる量や消化のしやすさには個人差があるため、普段の試合で問題のなかった食べ方を基準にしましょう。
試合が近づいたら補食を使い分ける
補食は、試合までの残り時間に合わせて選びます。スポーツ安全協会では、おにぎりやパンなどの固形物は試合の2時間ほど前までを目安にしています。
さらに試合が近づいたら、エネルギーゼリーやスポーツドリンクなどへ切り替えます。試合30分前は食事より水分補給が中心です。
朝食から試合まで時間が空く場合は、小さなおにぎりやバナナなどを用意しておくと対応できます。試合時間が変わっても量を調整できるよう、補食は小さめに分けておくと使いやすいです。

大会前日・試合当日にやってはいけないこと
前日に激しい練習で追い込む
「最後だから」と急に練習量や負荷を増やすのは避けます。大会前日は普段の調整から大きく外れず、翌日に疲れを残さない範囲で過ごします。
脂質や食物繊維の多い食品を取り過ぎる
脂質は胃にとどまる時間が長いため、試合前の食事では控えめにします。カツ丼や焼肉が禁止という意味ではありませんが、大盛りや食べ過ぎは避けた方が無難です。
スポーツ安全協会では、試合前は食物繊維も控えめにするよう案内しています。ただし、野菜や果物を一律に抜くのではなく、普段の食事や体調を踏まえて取り過ぎを避けます。
生ものなど体調不良のリスクがある食品を選ぶ
JFAは、試合前に刺身や生卵、生焼けの肉などを避けるよう案内しています。厚生労働省も、加熱が必要な食品は十分に加熱するよう示しています。
大会直前は、普段以上に特別なものを食べるより、食中毒につながるリスクを増やさない食事を選びます。
食べ慣れない食品やサプリメントを試す
大会当日に初めて食べる食品や、使ったことのないサプリメントを試すのも避けます。
日本スポーツ協会は、サプリメントについて体調不良や栄養素の過剰摂取、アンチ・ドーピング上の注意点を示しています。大会直前だからと、新しいものを追加する必要はありません。
普段通りを基本にベストな状態で試合を迎えよう
大会前は、特別なことを増やすより、これまで続けてきた食事や生活を崩さないようにします。前日の夕食は主食を意識し、当日は開始時間から逆算して朝食と補食を準備しておきましょう。
保護者が前夜のうちに食べるものを決めておけば、当日の朝も慌てにくくなります。
発熱、嘔吐、下痢などの症状や強い体調不良がある場合は、出場を優先せず、保護者や指導者と相談してください。必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
参考資料
公益財団法人スポーツ安全協会
「試合前はどんな食事がベスト? パフォーマンス発揮のための逆算食事プラン」
https://www.sportsanzen.org/spoanlabo/best_game_meal_timing_plan.html
「試合前はどんな食事がベスト? パフォーマンス発揮のための逆算食事プラン」
https://www.sportsanzen.org/spoanlabo/best_game_meal_timing_plan.html