小学1年生の夏休み

三男がまだ小学1年生だった頃。
夏休みの課題で、
「毎日100本素振り」
というものがありました。
毎日ちゃんとやっているのか、記録を確認していた私。
ある日の記録を見て、目を疑いました。
「1分50秒」
……。
嘘つけーーー!
普通に考えて、
100本を1分50秒って、
1本1秒ちょっと。
小学1年生が、そんな速さでバットを振れるわけがない。
いや……
大谷選手でも大変やろ。
そう思っていると、
三男が言いました。
「お母さん!
1分50秒じゃなくて、1分56秒よ!」
……。
そこ!?
いや、
たった6秒で何が変わるん?🤣

なぜか自信満々

あまりにも堂々と言うので、聞いてみました。
「じゃあ、ほんとに100本振ったと?」
すると、
「ほんとやし。」
さらに、
「ぼく、身体が軽いから。」
……。
???
どういう理屈?🤣
めちゃくちゃ高速で連続素振りでもしてるん?
あまりにも自信満々なので、
「じゃあ、ちょっと振ってみて。」
と言ってみました。
すると、
「調子いいときしかできん。」
……ん?
なんか……
急に雲行きが怪しくなってきたぞ。
「じゃあ、調子いいとき見せて。」
「いいよ。」
その時は、それ以上追及しませんでした。

あれから4年

そして、
あれから4年。
いまだに、
調子いいときはありません。
……。
いつになったら見せてくれるんでしょうか。

すぐバレる嘘ほど、なぜか堂々としている

子どもの言うことって、
「いや、それ絶対バレるやろ」
という話ほど、
なぜか自信満々だったりします。
親としては、
「もうちょっと上手にごまかせん?」
と思うのですが、
その時の真剣な顔を見ると、
なんとも憎めない。
むしろ、
「1分50秒じゃない!1分56秒!」
と、そこだけは必死に訂正してくるあたりが、
三男らしくて笑ってしまいます。

あの6秒も、今では思い出

ソフトボールを14年見てきて思うのは、
子どもとの思い出って、
技術が上達した瞬間や、
試合で活躍した場面だけじゃないんですよね。
何気ない会話。
くだらない言い訳。
その時は「なんでやねん」と思った出来事。
そんな小さなことが、
何年か経つと、
「あの時、こんなこと言ってたな」
と、ふと思い出す。
小学1年生の三男が、
100本の素振りを何分で終えたのか。
今となっては、
もうどうでもいい。
ただ、
「1分50秒じゃなくて1分56秒!」
と、
そこだけは譲らなかったこと。
そして、
「調子いいときしかできん。」
と、
ものすごく真剣な顔で言っていたこと。
それだけは、
4年経った今でも、はっきり覚えています。
……ということで。
今年こそ、
調子いいとき、見せてもらおうかな。
そろそろ、
「調子いい日」の存在を確認したい母です。🤣

【次回予告:第6話】
「練習の準備は完璧。でも、持って行く物が違う。📺」
雨で午後からになった練習日。
朝5時半に起きて、数時間かけてじわじわと、着実にユニフォームへと着替えていく小学5年生の息子。
ようやくフル装備が完成し、さあ出発!と元気よく玄関へ向かったその瞬間、母はリビングである“恐ろしい違和感”に気づく。
「...あれ?」
我が子の手の中で、グローブの代わりにしっかりと握られていた謎のアイテムとは!?
我が家における「準備万端」の定義が覆る、愛すべきおとぼけ息子の珍道中のお話です。お楽しみに!