14年間、子どもたちのソフトボールを見てきましたが、あんなに素直に「出とけ!」を実行した子は、後にも先にも我が家の三男だけです(笑)。
小学5年生の夏、ソフトボールの練習中に起きた「愛おしすぎる大珍プレー」のお話です。

エラー連発の三男に、コーチから愛のムチ

その日の練習は、内野ノック。
三男はサードのポジションを守っていました。
しかし……
ボールが来るたび、ポロッ。
また次のボールも、ポロッ。
緊張からか、なかなか上手く捕れません。
見かねたコーチが、グラウンドに響き渡る大声で言いました。
「さっきからポロポロ、なんしよるんか!」
「出とけー!」

普通なら「もう一回!」…のはずが、迷いなき全力疾走

普通なら、ここで悔しさを見せる場面です。
「もう一回やらせてください!」
「次は絶対捕ります!」
そうやって食い下がるのが、コーチの期待する流れでした。
ところが、超がつくほど素直な三男は違いました。
「はい!」
と元気よく返事をすると、なんと迷うことなく外野へ向かって全力疾走。
……。
違う。
違う違う。
そうじゃない(笑)。

外野で輝く三男と、頭を抱えるコーチ

コーチが伝えたかったのは、
「悔しくないんか!」
「何くそって気持ちで戻ってこい!」
ということ。
でも三男は、言われた言葉を「100%そのまま」素直に実行してしまったのです。
戦力外(?)通告されたはずの外野で、三男は誰よりも大きな声を出し、中継プレーにも全力投球。本人はいたって真剣そのものです。
その姿を呆然と見ていたコーチは、しばらく黙っていましたが、ついに耐えかねて保護者席にボソリ。
「……呼んで」

「お前、なんしよると?」「外野で中継してました!」

グラウンドに戻ってきた三男に、コーチが尋ねます。
「お前、なんしよると?」
「外野で中継してました!」
胸を張って、満面の笑みで答える三男。
これにはコーチも一瞬、言葉を失いました。
「……いや、お前、内野やろ?」
「はい!」
困ったように首を傾げながら、コーチは一言。
「……入れ」
「はい!」
またまた元気いっぱい返事をして、三男は何事もなかったようにサードのポジションへ戻っていきました。

作戦は大失敗。でも、我が家で一番の愛されキャラ

コーチの熱血作戦は、見事なまでに大失敗。
悔しさを引き出そうとしたのに、三男はただ「言われたことを一生懸命やっただけ」でした。
あの日。
グラウンドで頭を抱えるコーチ。
保護者席で必死に笑いをこらえる私たち。
そして最後まで、「ちゃんと言われた通りにやりました!」という顔をしていた三男。
怒られる場面すら笑いに変えてしまう、三男の最強の素直さに降参した1日でした。

【次回予告】第8話:穴があいとるやないかー!まさかの返答に母ちゃん困惑

次回は、ソフトボールの練習前に起きた、ある男の子との出来事。
みんなでストレッチをしていたときのこと。
「座ってー!」「足、開いてー!」
ところが、なぜか頑なに足を開こうとしない男の子。
ようやく足を開いた瞬間、私の目に飛び込んできたのは……まさかの光景!
思わず叫んだ、
「穴あいとるやないかー!🤣」
「大丈夫です!」
すると、本人はなぜか自信満々に、
……いや、何が⁉️🤣
さらに、このあと飛び出した男の子の返答に、母ちゃん思わず「そういう問題⁉️」
いったい、何が大丈夫だったのか?

14年のソフトボール母生活で出会った、本人と母ちゃんの「大丈夫」の基準が違いすぎた事件。
次回、どうぞお楽しみに!