ソフトテニスは若年から高齢の方まで楽しめるラケットスポーツです。 競技人口が多く、多くの学校でも部活動として活動している方も多いのではないでしょうか。この記事では、これからソフトテニスを始めようと思っている方、ラケットについて詳しく知りたいかたに向けたソフトテニスラケットの選び方についてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてほしいと思います。

ソフトテニスラケットの特徴

ポジション別のラケットについて

ソフトテニスは基本的にダブルスが主流で“前衛”と“後衛”に分けられます。 前衛は主にネット際でプレーし、得点を取ることが役割です。 後衛はエンドラインでプレーし、相手と打ち合いをするポジションです。 役割が異なるので、ラケットの特徴も異なってきます。 まず大きく異なるのはラケットの“しなり”です。 前衛用のラケットはしなりが少なく、後衛用は比較的大きいです。 ボレーやスマッシュが多い前衛は、ボールの弾きが重要になってきます。相手からのボールの勢いをそのまま利用して飛ばすような形になります。 ラケットは基本的に“2本シャフト”になります。 一方後衛はストロークをすることが多いので、ラケット自体が前衛用と比較してしなります。しなることによりボールの勢いが和らぎ、ボールをコントロールして打ちやすくなります。 ソフトテニスは硬式と違いゴムボールを使用します。 ボールの反発力とラケットのしなり具合で、スピードやコントロールを調整するスポーツなので、ポジションによるラケットについて知ることは非常に大切なことです。

グリップの太さについて

前衛のラケットはネットプレーが多いことから、ラケットをネットから出して構えることが多くなります。ボレーやスマッシュなど安定してラケットを構える必要があるので、やや太めのグリップが推奨されています。 そのためラケットを掴むというより握るようなイメージで握りやすい印象です。 後衛はラケットを振りボールを打ち合うことが多いので、前衛よりもやや細めが推奨されています。前衛とは対照的につかむような印象ですね。ラリーをすることが多いことからしっかり握れるように設計されています。

ラケットの重さについて

ラケットはそれぞれ重さが違います。 ここでの重さはラケットの重心がどこにあるのかというイメージを持っていただければと思います。 前衛用はシャフト寄り、後衛用はヘッド寄りに重心があります。 前衛はネットプレーが多いため、ラケットをネットから出しボレーしやすいようになっています。後衛用はストロークをするため遠心力が使えるようにヘッドに重心があります。 店頭などで軽く振ってみると違いがよくわかりますのでぜひ試してみてくださいね。

ここまではポジション別のソフトテニスラケットについてまとめました。 では実際にどんなラケットを選べばいいのか、ラケットのどの部分を見ればいいのか 説明したいと思います。

ソフトテニスラケットの比較

ここではポジションにあったラケットをどのようにして選べばよいかについてまとめました。 様々なメーカーがラケットを取り扱っていますが、ここでは主要2社に厳選してお伝えしていきます。

YONEX(ヨネックス)

ラケットの種類について

VOLTRAGEシリーズ 
例)VOLTRAGE 8 〇

この種類のラケットは5.7.8と数字がふってあり、それぞれ種類が違います。
数字が大きくなるにつれて打球感が硬くなるので、ラケットがしっかりと触れる方向けになっていきます。初心者の方は5から使用することをおすすめします。
〇の部分が後衛用の場合“S” 前衛用“V”と表記されます。
“S”の場合はラケットの重心がヘッド寄り、”V”の場合はグリップ寄りとなっています。

GEOBREAKシリーズ
例)GEOBREAK 70 〇

この種類はVOLTRAGEとは違い、50.70.80で表記されています。
こちらも数字が上がってくるごとに打球感が硬くなっていきますので、初心者の方は50から使用することをおすすめします。
〇の部分が後衛用の場合“S”、前衛用の場合は”V”と表記されます。
またこちらのモデルは、“G”と”VS”といった種類もあります。
“G”は1本シャフトの表記です。しなりがよく打球感も硬いので上級者の後衛モデルになります。
“VS“(バーサス)の場合は全ポジション対応モデルとなっています。ソフトテニスはダブルスが主流の競技ですが、シングルスの大会も増えてきています。
どちらも対応できるモデルとなっているので、シングルスプレーヤーを目指している方やどちらのポジションをやるのかわからないけどラケット購入を検討している方におすすめのモデルです。

グリップについて

YONEXは0.1.2で表記されます。 数字が大きくなるごとに太くなりますので、後衛用では0か1、前衛用では1か2が一般的な数字の表記になります。

ラケットの重さについて

UXL、UL、SLの3種類で表記されます。 軽いのはUXL、重いのはSLとなりこちらは先ほどお伝えしたラケットの重心とは異なり、純粋なラケットの重さになります。 好みがあるとは思いますが、初級の方はUXLの軽いモデルを選ぶことをお勧めします。 2)と3)はシャフトとグリップ部分の境目あたりに一緒になって表記がされています。(UXL0、UL1、SL2など) こちらにも注目して購入を検討されると良いです。

ミズノ

ラケットの種類について

F SPEEDモデル

反発力の強いスピード重視のラケットです。
例)F SPEED 〇-01
このモデルは05、01、PROの3種類があり、YONEXとは逆で数字が少なくなるにつれて打球感が硬くなっていきます。
〇の部分が後衛用であれば“S”、前衛用なら”V”で表記されています。

SCUD-Cモデル

SCUD(スカッド)モデルは前衛に特化したラケットです。 正確な操作性(コントロール性)に優れ安定感が生まれるラケットです。 F SPEEDモデルと同様で数字が小さくなるほど上級者向けとなってきます。 目指している方やどちらのポジションをやるのかわからないけどラケット購入を検討している方におすすめのモデルです。

DIOS-Cモデル

DIOS(ディオス)モデルは後衛に特化したラケットです。 F SPEEDモデルと比較し操作性に優れた形状をしており、こちらも正確な操作性に優れたモデルです。 こちらもF SPEEDモデルと同様で数字が小さくなるほど上級者向けとなってきますが、50、10、PROと少し表記が異なります。

DIOS-Xモデル

力強いスイングをしたい方(ハードヒッター)に向けたモデルになります。 力強く振りぬきたい上級者に向けたラケットです。

グリップについて

ミズノは00、0、1、(2)の3(4)種類で数が増えるごとに太くなっていきます。 後衛用では00か0、前衛用は0か1が一般的な数字です。 2に関しては、対応しているラケットがないことから特注である可能性が高いと思いますので、3種類から選ぶと考えたほうがよいですね。

ラケットの重さについて

AX、AU、AS、Z、X、U、Sの6種類です。
右にいくにつれて重たくなっていきます。
初心者向けのラケットはAX~X辺りが多いです。

2)と3)はシャフトとグリップ部分の境目あたりに一緒になって表記がされています。(00X、0U、1Uなど)
YONEXと比較すると、グリップの太さとラケットの重さの表記が逆になっていますので注意してください。

ソフトテニスラケットの選び方

ここまでポジション別でラケットが異なること、グリップの太さ、ラケットの太さに違いがあることをお伝えしてきました。 「じゃあいったい何を選べばいいのかわからない」と思われた方も多いと思いますので、初心者に向けたおすすめベストラケットを紹介していきます。
【YONEX】 GEOBREAK 50シリーズ

【ミズノ】 F SPEED 05シリーズ

どちらにも共通しているのが、打球感が硬すぎずなめらかである点です。
硬すぎるとボールがうまく飛んでいかないことがあるので、安定した打球を打つことがソフトテニスを楽しむうえで大切なことです。 しっかりとしたフォームを固めて打つことができるようになれば、操作性も増しかなり使いやすいラケットになってくるのではないでしょうか。 またほかのモデルよりも比較的安価で購入できるので、上達してきたら別のモデルを検討してみてもよいかと思います。

まとめ

今回はソフトテニスラケットの選び方についてまとめました。 使いやすさに関しては個人差があるので、部活やサークル内でラケットを試打させてもらい、使いやすいラケットを選択するのもよいかと思います。 自身のレベルに合わせたラケットを選択して、楽しいソフトテニスライフを送ってください!