ハンドボールはコートプレーヤー6人とゴールキーパー1人の1チーム7人で相手より多くの得点を取った方が勝利するスポーツだ。
フローターや、ポスト、サイドとポジションが存在し、それぞれに役割がある。コート中央からゴールに向かってみて、左側に位置するポジションには右利きの選手、右側には左利きの選手を配置するのが好ましいとされている。
しかし、中学や高校の部活動のチームに左利きの選手が必ずしもいるとは限らない。チーム全員が右利き選手なんてことはザラにある。右45°や右サイドのポジションに右利きの選手を配置しなければならない。
特に利き手が大きく影響してくるのがサイドプレーヤーだ。サイドプレーヤーは角度が狭いところからシュートチャンスが回ってくることが多く、シュートの決定率がチームの勝敗を大きく左右する。
サイドシュートの決定率7割は欲しいところだ。右利きの右サイドプレーヤーはシュートが難しいと言われる。左利きのサイドプレーヤーに負けないためには、シュートを打つ角度をつけるために身体を非利き手側に倒すプロンジョンシュートの習得が必須となる。
シュートを打つ前の準備が大事
右サイドでシュートの決定率を上げるにはシュートを打つ前の準備が大事だ。重要となるのが自分にシュートチャンスが回ってくる予測とボールをもらう前の助走である。
サイドはコートの端に位置取りをしているのでコート全体が良く見えやすい。セットオフェンスで味方が相手ディフェンスをずらして数的有利になった瞬間、サイドにボールが回ってくる可能性が高い。シュートチャンスの予測し、ボールをもらう前に助走して、ボールをもらってからは0歩1歩で飛び込むことだ。ディフェンスは角度を狭める余裕がないため広い角度からサイドシュートが打つことができる。
ボールをもらってからシュートに飛び込もうとすると、ディフェンスは角度を狭める余裕が生まれ、狭い角度からシュートを打たされることになる。最悪シュートを打たせてもらえないこともある。
サイドシュートの決定率を上げるには常に予測と助走を意識して、広い角度からサイドシュートを打つことである。
左利きと右利きでは右サイドシュートを打つ角度が異なる
サイドシュートでよく勘違いされるのが、打つコースが制限されていると思うことだ。シュートに飛び込んだとき、自分の目で見えるコースとシュートを打つ手の位置から見えるコースは大きくずれている。サイドシュートは手の位置から見える角度を意識してもらいたい。
そこで右利きの右サイドプレーヤーが左利きのサイドプレーヤーに負けないために必須となってくるのがプロンジョンシュートだ。
プロンジョンシュートとはゴールキーパーラインをめがけて、高く上に飛び込むよう意識し、空中でキーパーを見つつ姿勢を整える。そこから左肩をいれて、非利き手側に身体を倒して、シュートを打つことをいう。
ポイントは高く上に飛び込んでキーパーの動きをみる余裕をもつこと。最初から身体を傾きすぎると上のコースが打てなくなり、キーパーから止められやすくなるからだ。
シュートは遠目の上を狙いつつ、遠目の腰横、股下、近目の面横などを打つと良い。コースを狙うのではなく、キーパーの身体付近は反応しづらいとされているからだ。
キーパーの動きを見てどこが空いているか判断して打てるようになれば、サイドシュートの決定率は上がり、広い角度だけでなく、狭い角度からのシュートも打てるようになってくるだろう。
シュートを決めるだけがサイドの役割じゃない
サイドプレーヤーはサイドシュートを決めきることが1番の仕事である。しかし、それだけでは左利きプレーヤーとは差異を見いだせない。
左利きプレーヤーと差をつけるには、プレーの引き出しや自分の役割を増やしていくことだ。
例えば、速攻の出だしを誰よりも早くスタートを切る、2枚目3枚目ディフェンスも守れるようになるとかである。
私はアシストプレーをよく意識している。特にサイドシュートを狭い角度から打たされる場面のときに、シュートを狙うだけでなく、味方のポストや逆サイドをみて空いていれば飛び込んでパスを出す。
相手ディフェンスはサイドの位置から飛び込まれたら、もうシュートしかないと思い、次の攻撃に切り替えていることが多いため、意外とポストや逆サイドのスペースが空いているのだ。
ボールを所持していないときに相手ディフェンスの観察は常に意識しよう。攻守の切り替えのときも隙が生まれることが多く、よく見れば味方プレーヤーがノーマークになっていてワンパスで得点をアシストなんてこともある。ボールをもらってから判断するのでは遅いのだ。
【まとめ】左利きプレーヤーに負けないためにはサイドシュートの決定率は7割以上を目指す
左利きのサイドプレーヤーに負けないためには、サイドシュートの決定率7割以上を目指そう。
決定率7割以上を目指すうえで、大事なことは以下の3つだ。
- ボールをもらう前の助走
- 上に高く飛んで、キーパーの動きをよく見る
- 遠目の上を狙いつつ、キーパーの身体付近にシュートを打つこと
サイドシュート以外にも自分の得意なプレーの引き出しを増やして、右サイドのポジションは誰にも渡さないと強い気持ちでいることが結果につながっていくのだ。