この記事では、現在大学体育会においてバレーボールを行っている私が自分自身のバレーボールキャリアを通して改善を重ねてきた守備技術について紹介していこうと思う。バレーボールを行っている限り確実にどのポジションでも守備技術が必要だ。そして私自身バレーボールにおいて最も難しいのはレシーブなどの守備技術である。多くの人が悩んでいる守備技術についてサーブレシーブ、スパイクレシーブ、二段トスの3つのテーマについて詳しく解説していく。

サーブレシーブについて

サーブレシーブがうまくいかない理由

一般的にサーブレシーブがうまくいかない理由は次の4つだ。構え過ぎてしまっている。足が動いていない。面がセッターに向いていない。面を振ってしまっている。この4つについて詳しく解説していく。まず構え過ぎてしまっていることについてだ。監督、コーチから”構えろ”と言われると思う。このことに間違いはないが、少し勘違いが起こってしまっているように思う。深く構え過ぎた結果、サーブが打たれた後に一歩目を素早く出すことができなくなってしまっているように思思う。次に足が動いていないことについてだ。前述した構えに少し通ずるものがあるが、サーブレシーブにおいては打たれたサーブに対して足運びで正面に入りボールを捕まえる必要がある。多くの人が足運びができないためにサーブレシーブを失敗してしまっていると思う。次に面がセッターに向いていないことについてだ。簡単にイメージしてみよう。壁にボールをまっすぐ当てるとまっすぐそのまま自分の元にボールは返ってくる。面についても同じことでセッターに面を向けることによって最低限セッターの方にボールが返る。最後に面を振ってしまっていることに関してだ。速いボール特にジャンプサーブの時などは面を振ってしまうと弾かれてしまうことが多くある。面は振ることなく綺麗にセッターに向けたまま保とう。

リベロの思うサーブレシーブの理想

ここからは私自身が実際に意識しているサーブレシーブのポイントを紹介していく。まず私はサーブが打たれるまでは脱力をして待っている。構えについても軽く膝を曲げているくらいで前重心だ。サーブが打たれると同時に一歩目をだす。前の章で説明した通り足運びを意識してボールを足で捕まえる。面を振ってしまうことを避けるために最後の最後まで面は作らずに待つ。面をセッターに向けでボールを手にあてる。これが理想的なサーブレシーブだと思っている。

具体的サーブレシーブの練習方法

ここでは具体的なサーブレシーブ練習について説明していこうと思う。1つ目は逆回転サーブレシーブだ。普通のフローターサーブはブレたりするため難しいかもしれない。なので逆回転のボールで練習することによって前章で説明した理想形を練習しやすいと思う。2つ目は足運びのトレーニングだ。まずマーカーを前後左右の4箇所に設置する。4箇所それぞれ自分の立ち位置から2mほどの場所で大丈夫だ。そして二人組になり、一人が前後左右の指示を出していく。1セット1分ほどで構わない。ここで1つ注意点があるがここでは必ず一度真ん中のポジションまで戻ってから次の指示を出していくこと。

スパイクレシーブ

スパイクレシーブがうまくいかない理由

私が考えるスパイクレシーブがうまくいかない理由は次の4つだ。ポジションどりが悪い。止まれていない。待ち方が悪い。腕を振ってしまっている。まず、ポジションどりについて説明していこうと思う。スパイクレシーブと言うのは基本的にはブロックとの連携があってこそ成り立つものである。なのでブロックが占めているコースとかぶってしまうのは望ましくない。ブロックが開けてくれたコース、またはブロックの間に入って待つことを意識することが理想的である。次に止まれていないと言うことについてだ。たとえポジションどりに失敗したとしても打たれる瞬間は絶対に止まるべきである。止まれない場合取れるボールすら取れなくなってしまう。次に待ち方についてだ。サーブレシーブ同様構えるのですが、力んでしまって構え過ぎてしまうとフェイントボール、前のボールに反応できなくなってしまう。適度に力を抜いて待つことを意識するべきである。最後に腕を振ってしまっていることについてだ。サーブレシーブでも述べましたが腕を振ってしまった結果ボールを弾いてしまうことは多々ある。加えてスパイクレシーブはサーブレシーブよりもスピードが速いため弾いてしまう可能性はさらに高いと思う。絶対に振らないようにするべきである。

リベロの思うスパイクレシーブの理想

では理想の形について説明していこう。まず力を抜いて待っておく。力は抜いておくが少し膝は曲げておいてツーアタックなどに対応できるようにしておこう。トスが上がったら体を向けてブロックとの連携を意識してポジションをとろう。あとは相手の体制、手を見ながら強打なのか前のボールなのかなどを意識する。あとは腕を振らずに体でボールを捕まえてボールをコート内に残すことを意識していく。

具体的スパイクレシーブの練習方法

具体的な練習についてである。二人組でできる練習だ。まず膝つきレシーブだ。膝をついてレシーブをする。前のボールや正面の理由を上に上げるように意識しまていく。次に正面レシーブだ。膝つきレシーブの少し上のレベルである。正面から強めに打たれたボールを上にあげる意識でやっていくのが理想である。次にフェイント練習だ。6mほど離れてフェイントを上げるように意識して行う。慣れてきたら前だけでなくワンタッチボールなど後ろのボールも混ぜていこう。最後に台上レシーブだ。ネットを挟んで実際にスパイクが打たれる位置からのレシーブを行う。スパイクレシーブ全てに共通して無理にAパスを目指すのではなく上に上げて二段トスをしてもらう意識で行うことが理想的である。

二段トスについて

二段トスがうまくいかない理由

二段トスがうまくいっていない理由は主にドリブルをしてしまう。声かけがうまくいってない。スパイカーが打てるトスではないの3つだと思う。一つ一つ説明していく。まずドリブルをしてしまうことについてである。多くの人が長い距離を飛ばそうとした時にドリブルをしてしまうと思う。これは飛ばすことだけを意識した結果普段オーバーパスを行っている形が崩れてしまってドリブルしてしまっているのである。次に声かけがうまくいっていない場合だ。基本的に2球目はセッターが行くのだが二段トスにおいて誰が行くのかの意思疎通ができていない場合である。声かけによって失点を防げるので積極的にこのようなミスは減らしていくのが理想である。最後はスパイカーが打てないトスになってしまっている場合である。トスが相手コートに返ってしまっている。トスが割れてしまっている。短い。長い。高すぎる。低いなどたくさんあると思う。

リベロの思う二段トスの理想

まずドリブルについてである。長い距離を飛ばす方法として下半身の力を利用することが望ましいと思う。人間の構造上下半身に全体の70%ほどの筋肉の集中している。そのためしっかりと下半身の力を使っていくことによって長い距離もドリブルをせずに飛ばせるようになると思います。例え9mなどかなり長い距離をオーバーパスでトスをしようとしても絶対に力んで手だけでオーバーパスを行わないことが重要である。次に声かけについてだ。これは二段トスに限ったことではないのだがバレーボールにおいては声かけで点が取れると言ってもいいほど声かけは重要である。しっかり声掛けをしていけばお見合いなど不必要なミスが減っていくのである。最後に打てないトスについてである。これは自分の位置を素早く把握してどのくらいの距離を飛ばす必要があるのか、スパイカーの状態はどうなのかを理解して二段トスの質を変えていく必要があるのである。スパイカーの準備ができていないと判断したら前述したように声掛けをしてオープントスを持っていくなどである。簡単に言うとよく周りを見ると言うことだ。これができるようになると二段トスだけでなく、チャンスボールなどにも活かすことができる。

具体的二段トスの練習方法

二段トスの練習はまず4人組になって、コート上で四角形を作る。左右アンテナの下に一人ずつ、コート内に2人と言う感じである。アンテナの下にいる内の片方の選手がクロス方向(レフト→ライトorライト→レフト)に6-7割程度の力でミートを打つ。そしてコート内にいるうちの片方がこれをレシーブしてもう片方がクロスの向き(レフト→ライトorライト→レフト)にトスをしてこれを繰り返す。これにより、スパイクレシーブと二段トスを効率的に練習することができる。この時のポイントとしては余裕ができてきたら高さを変えてみたり、レシーブ側が故意に少し乱して見るとさらに練習になる。

おわりに

いかがだっただろうか。今回はリベロである私が守備技術について解説してみみた。この記事の中で何回も述べているがバレーボールをしている限り守備技術は必須である。リベロ、アウトサイドヒッターはもちろんのこと、セッター、センター、オポジットの選手もスパイクレシーブ、チャンスカット、二段トスをする機会は多くだろう。バレーボールの試合で勝つためにもぜひ今回の記事に書いたことを意識、実践していってもらいたい。守備技術は他の技術と比べて習得するのに時間がかかりすぐにうまくなると言うことはないが継続的に意識していけば必ず変わってくるだろう。今回は私の記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。心から皆さんのバレーボール技術が上達し、一つでも多くの試合に勝てることを望んでいる。