サッカーにおいて基礎であるトラップ。
しかし、トラップはとても難しく
奥が深い動作である。
トラップが上手くできず
次の動作にスムーズに移れなかったり
ボールを相手に奪われたりしてしまう人は
多いのではないだろうか。
私自身もサッカーを始めた小学生の
ころは苦戦していた。
ところが練習を続けていくと
大事なポイントに気づいたのである。
そして、高校生の頃には
試合中のトラップミスが驚くほど減った。
この記事では、
私のサッカー歴10年以上の経験から
見つけたトラップするときのポイントを
紹介していく。
トラップに苦戦しており
上手くなりたい人はぜひ読んでほしいと思う。
3つの場面別のトラップの使い分け
トラップと一言で言っても
試合状況のさまざまな場面に
よって使い分けられる。
今回は試合中によくある3つの場面の
トラップの使い分けについて紹介する
相手が近くにいるときの足元に止めるトラップ
相手が近くにいるときは
足元に止めるトラップが必要になる。
ボールを近くに置かないと
相手に奪われる可能性が
高くなるからだ。
反対に足元に上手くボールを
止められるようになると
ボールが奪われないので
自分たちの攻撃を続けられる。
攻撃を終わらせないためにも
足元に止めるトラップは重要である。
このトラップを身につけられると
安定してパスやドリブルなどの動作に
移れるだろう。
スペースがあるときはボールを動かすトラップ
トラップは足元にボールを
置くだけではなく、動かすときもある。
試合中に自分の周りにスペースが
あるときは、自分が行きたい方向に
ボールを動かすことが必要になる。
なぜなら、足元にボールを
止めてしまうと、次の動作が
遅れてしまうからだ。
FWであればゴールチャンスが
なくなり、DFであれば味方に
パスを出すタイミングが
遅れてしまうことはよくある。
スペースがあるときの
トラップは、次の動作に
素早く移るためにも重要である。
この技術を応用すると
相手をトラップだけで置き去りに
することもできるかもしれない。
浮いているボールのトラップ
浮き玉のパスが来ることは
試合中よくある。
例えば、ゴールキーパーからの
ロングボール、サイドチェンジの
パス、センタリングのクロスなどだ。
このように浮いているボールは
自分たちのチャンスとなることが多い。
そのため、浮いているボールを
コントロールすることは
とても重要である。
ところが浮き玉のパスは
グラウンダーのパスと違い、威力が
あるためにトラップの加減が難しい。
このようなボールを
トラップできずに相手に
奪われてしまう人は多いだろう。
しかし、浮いているボールを
トラップできるようになると
攻撃のチャンスが広がるので
ぜひ身につけてほしい。
それぞれの場面でトラップするときの大事なポイント
ここからは先ほど紹介した
3つの場面でトラップするときの
大事なポイントを紹介する。
どれも私の長年のサッカー経験か
ら見つけたもの、教えられたもの
なので意識してほしい。
足元に止めるトラップをするときのポイント
足元に止めるトラップの
ポイントは2つある。
1つ目のポイントは、
トラップするときはインサイドの親指の
付け根でボールの少し上から当てることだ。
まず、多くの人が足の内側の
インサイドでトラップすると思う。
しかしインサイドのどこでするかは
意識しているだろうか。
トラップするときに
インサイドの親指の付け根に当てると
ボールが止まりやすくなる。
さらに、足をボールの上から当てて
バックスピンをかけるイメージを
すると止まりやすくなる。
2つ目のポイントは
トラップするときに足の力を
抜くことである。
足をクッションの役割にすることで
ボールの勢いを吸収して
足元に止まりやすくなる。
足に力が入っていると
壁のようになってしまい
ボールが反発してしまう。
特に相手が近くにいるときは
力が入りがちだ。
そのため、足元にボールを
トラップするときは、足の力を
抜くのがポイントである。
私はこの2つのポイントを意識することで
相手が近くにいる状況でも
自分の近くにボールを止められるようになった。
ぜひ心がけてほしい。
スペースがあるときのボールを動かすトラップのポイント
ボールを動かすトラップ
ポイントも2つある。
1つ目は、トラップするときに
体の向きを、ボールを動かしたい方向に
向けることだ。
具体的に説明すると
トラップするときに半身の状態になって
おへそをボールを動かしたい方向に
向けるのである。
そうすることで体が開き
ボールを動かすトラップがしやすくなる。
次の動作もスムーズにいくので
必須の動きである。
そして2つ目が
トラップするときは次のプレーが
できる場所にボールを動かすことだ。
パスをするならパスがしやすい場所に
ドリブルをするならドリブルが
しやすい場所にボールを
トラップすることを意識しよう。
ただ、ボールを動かしたい場所に
トラップするのではなく
次のプレーを考えることが
大切なのである。
浮いているボールの勢いをなくすトラップのポイント
浮いているボールをトラップするときの
一番大事なポイントは
体をリラックスさせることである。
これは体のどこでトラップ
しても同じである。
体をリラックスすることで
硬さがなくなり、ボールの勢いを
吸収することができる。
浮いているボールは勢いが
あるために恐怖心が出て
体が硬くなってしまう。
体が硬くなると
ボールをトラップしたときに
遠くに離れてしまう。
そのため、ボールの勢いを
吸収するためにも、全身を
リラックスさせることが重要である。
体をリラックスするためには
足を動かすこと意識してほしい。
足を軽くステップすることにより
体の硬さが取れて、ボールが
トラップしやすくなるのだ。
浮いたボールのときは
足を動かしてリラックスした状態で
ボールの勢いを吸収することを
心がけよう。
3つの場面別のトラップを上達させる練習法
最後に、3つの場面別の
トラップの具体的な練習法を紹介する。
ぜひ一度普段の練習に
取り入れてほしい。
足元に止めるトラップの練習法
足元に止めるトラップを
上達させるためには、マーカーで
正四角形を作り、その中で
トラップする練習法がおすすめである。
相手からのパスを四角形の中から
ボールが出ないように
トラップするのである。
トラップするときは
先ほど説明した、インサイドの親指の
付け根でボールの少し上から当てる
ことと足の力を抜くことを意識する。
最初は2m四方の正四角形から
始め、徐々に小さくしていく。
1m四方の正四角形の中で
トラップができるように
なるまで練習する。
それもできるようになったら
同じ条件で近くに相手役の人を立たせて
トラップする人に少しプレッシャーを
かけさせる。
そうすれば、実際の試合のように
相手が近くにいる状況で足元に
止める練習ができる。
足元に止めるトラップを
上達したい人はぜひこの方法を
やってほしい。
私もこの練習で
ボールを足元に止められるように
なったので、おすすめしたい練習法である。
ボールを動かすトラップの練習法
スペースへとボールを
動かすトラップの練習法は
自分の正面から来たパスを
横にトラップして、相手に返すことを
試してほしい。
トラップする側の2mほど
正面に、2つのマーカーを置く
その間を相手からのパスが来る。
パスを受ける人は
置いてあるマーカーを避けるように
左右どちらかにトラップする。
そして、相手にパスを返す。
この練習法を続けると
ボールを動かすトラップが上達する。
よくない例としては
パスが来たときに足元に止めてしまい
トラップだけではマーカーを
避けられていないことだ。
パスを足元に止めないように
先ほどの
「体の向きをボールを動かしたい方向に向ける」
「次のプレーができる場所にボールを動かす」
のポイントを意識して練習してほしい。
浮いているボールのトラップ練習
浮いているボールのトラップが上達する練習は
相手から浮いた球を投げてもらい
トラップ、パスと2タッチで相手に
返すのがおすすめだ。
2人1組になって
3〜4mほど離れた距離で
相手からボールを投げてもらう。
投げたボールを落とさずに
トラップして浮かせて、そのまま相手の
胸にパスをするのである。
トラップとパスは
同じ足、同じ場所で
相手に返すことを意識してほしい。
例えば、右足のインサイドでトラップし
右足のインサイドで相手にパスを
するようにだ。
2タッチで相手に返さなければ
いけないので、最初のタッチが
重要になる。
最初のトラップが自分と
離れたところに上げてしまうと
2タッチで相手に返せなくなるだろう。
そのため、最初のタッチは
その後のパスがしやすい場所に
浮かす必要がある。
この練習をすることにより
浮いた球のトラップが上達するだろう。
私も、ウォーミングアップとして
この練習をしていたおかげで
勢いのある浮いた球でもきれいに
トラップができるようになった。