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ラクロスゴーリー必見のセーブやスキル向上に役立つ効果的なトレーニング
ゴーリーはチーム1のアスリートであるべきという話を聞いたことがあるだろうか。
ゴーリーは他のフィールドプレーヤーとは異なり専門性の高いポジションであり、特に高い身体能力が必要である。
今回はセーブ率向上をメインとした、スキル向上につながるトレーニングを紹介していく。
ゴーリーの基本的なトレーニング
ゴーリーに必要な体力は、主に下半身を中心とした全身の筋力と瞬発力、敏捷性である。
それぞれ順番にトレーニング内容を説明していく。
1.筋力トレーニング
全身をバランスよく鍛えることが大事だが
特に下半身の大腿四頭筋(太もも前)、ハムストリングス(太もも裏)
大殿筋(お尻)、腸腰筋(股関節)がセーブに効果的だ。
下半身を鍛えるメニューは以下のものがある。
- スクワット
- ブルガリアンスクワット
- ランジ
- ヒップリフト
- レッグレイズ
などだ。
この中でも特におすすめなのがブルガリアンスクワットである。
片足で行うため通常のスクワットより高負荷でのトレーニングができる。
やり方は次の通り。
- イスの座る部分に背を向け、60~90cm離れて立つ
- イスに片足のつま先を乗せ、背筋を伸ばす
- 腰を落としながら、前脚を90度までゆっくりと曲げる
- 曲げた膝を伸ばして元の姿勢に戻す
これを各脚10回×3セット行う。
大臀筋をメインに、大腿四頭筋、ハムストリング、内転筋(太ももの内側)まで鍛えることが可能だ。
このブルガリアンスクワットやヒップリフトなどの太もも、お尻の筋肉を鍛えられるメニューを2,3個行うと良い。
特にセーブにおいて、瞬発力を発揮するために下半身全体の筋力が大切なので
セーブスピードを上げることができるようになるはずだ。
具体的には以下のメニューが良いだろう。
- ブルガリアンスクワット10回×3セット
- ヒップリフト20回×3セット
- レッグレイズ15回×3セット
回数やセット数は目安なので、負荷をあまり感じられない場合は
ダンベルなどの重りをもったりセット数を増やしたりすると良い。
2.瞬発力のトレーニング
瞬発力とは、瞬間的に強い力を発揮して素早く運動する能力である。
これは特にセーブで大事になる。
瞬発力のトレーニングにはプライオメトリクストレーニングが有効だ。
プライオメトリクストレーニングとは、各種ジャンプ運動など様々なエクササイズを
総括したトレーニングである。
大きな筋力を短時間で爆発的に発揮させるエクササイズだ。
主に以下のメニューがある。
- ボックスジャンプ
-
その名前の通り箱を使用したトレーニング方法。
一定の高さの箱や台にジャンプして飛び乗るトレーニングだ。繰り返すことで下半身を中心とした速筋を鍛える効果がある。
- デプスジャンプ
- ボックスジャンプとは逆で、今度は台や箱などから軽く飛び降り着地した瞬間にジャンプするトレーニングだ。
近くに台や階段等がない場合、立ち幅跳びやバウンディング(脚を交互に入れかえてジャンプを繰り返す)をすると良い。
これらのプライオメトリクストレーニングは週に2,3回行うことが推奨されている。
このトレーニングを行うことで、実際に瞬発力を発揮する力がつき
セーブスピードをあげることはもちろん、瞬間的なフィードパスに対する対応にも役立つだろう。
3.敏捷性(アジリティ能力)
敏捷性とは、すばやい方向転換や切り返し等、身体の動作を方向や変化に素早く対応する能力のことだ。
セーブ動作そのものはもちろん、すばやい構えやポジショニング移動、フィールドプレーで必要となる。
この敏捷性を高めるためには縄跳びが効果的だ。
出来れば毎日10分程度続けると良い。
何種類か飛び方を紹介すると、以下のようなものがある。
- スタンダード飛び (両足・片足ずつ)
- 駆け足飛び…縄の1回転に対し両足を揃えたジャンプで跳びこえるのではなく、駆け足をするように片足ずつ縄をまたぐ。
- 二重飛び
また、縄跳び以外ではミニハードルやラダーを使ったトレーニングも効果的だ。
ラダーを使ったトレーニングにおいては、以下の動画が分かりやすく紹介しているため、参考にしてほしい。
4.反応を早くするために効果的なスポーツビジョントレーニング
スポーツビジョンとは、スポーツ選手に必要な「見る力」のことだ。
動くものを見る力(ボール、選手など) 、広い範囲を見る力(選手の位置や配置など) 、瞬間的に見る力(一瞬で見て状況をつかむ) を総称したものである。
- 眼球運動
- 眼を素早く動かせるようになり、ボールや人の動きを捉えられるようになる。
これは次の2種類ある。
-
親指を立て、顔の近く(10cm程度)と遠く(腕を伸ばした位置)に置き、親指を順に見る。
これを10往復繰り返す。 -
親指を右から左、左から右にゆっくり動かし、それを10秒間目で追う。
これを上下や斜めでも行う。
他にも、通りすがる車のナンバーを出来るだけ早く次々と覚えるというトレーニングも効果がある。
このビジョントレーニングを行うことで、ボールを確実にとらえることができるようになり、セーブ率向上につながるだろう。
ゴーリーのスキルを高めるための高度なトレーニング
基礎的な体力トレーニング以外では、次のようなものがある。
- ジャグリング
-
Hand-eye-coordination(目と手の協応性)を高める効果がある。
目からインプットした情報を手・足に伝え、それに応じた動作を
行うまでの流れであり、飛んでくるボールにすばやく反応するために必要な能力だ。
3つのお手玉やラクロスボールを使用して行う。
まずは30回を目安にやってみよう。
- フィールドクロスでのシュー練
-
ゴーリークロスではなく、フィールドクロスで通常通りシューターにシュートを打ってもらう。
フィールドクロスはゴーリークロスより小さいので、ボールを最後まで見る練習になる。
- マーカーを使用したトレーニング
-
マーカーを9点に次々投げてもらい、それをゴーリークロスで止める。
特にボールが怖い人は、この練習をして、速く・最短距離でクロスを動かす練習をすると良い。
マーカーなので当たっても痛くないので安心して練習できるはずだ。
いかがだっただろうか。
これまで紹介したトレーニングを要約すると以下のようになる
- 筋力トレーニング
- ブルガリアンスクワットやヒップリフトで下半身の筋力を鍛えることでセーブスピードがあがる
- 瞬発力トレーニング
-
ジャンプ系のトレーニングである「プライオメトリクストレーニング」を行うことで
瞬発力を鍛え、セーブスピードをあげること、瞬間的なフィードパスに対する対応等に役立つ
- 敏捷性トレーニング
- 縄跳びやラダー、ミニハードルで敏捷性を鍛え、すばやい構えやポジショニング移動、フィールドプレーに役立つ
- ビジョントレーニング
- 眼球運動で動体視力を高めることでボールを確実に捉えられるようになりセーブ率向上につながる
- その他トレーニング
- ジャグリングやフィールドクロス、マーカーを使ったトレーニングでセーブ率向上に役立つ
トレーニングは人によって感じる負荷が異なるので、調整しながら行ってほしい。
また、同じ内容のものばかりすると慣れてしまい、効果が薄れるので、慣れが来ないように
負荷を上げたり様々な種類のトレーニングを行ったりすると良い。